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簿記ができないと死刑?!~簿記の大事さを知ってヤル気を出そう!~

簿記を勉強中の方・簿記が全然楽しくない方・簿記の大切さを知らずにめんどくさいただの作業だと思っている方、簿記を覚える気のない経営者・フリーランスの方・・・。世界の歴史上に『簿記が命より大切だった時代があった』ことをご存知ですか?

かつて、命にかえてでも簿記を付けさせられた時代が、世界にはありました。簿記の大切さ・重要性を知って、ヤル気を取り戻しましょう!

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複式簿記と単式簿記

簿記には『単式簿記』と『複式簿記』があります。この記事でいう簿記とは『複式簿記』のことを指します。

単式簿記とは?

単式簿記とは『単式』とあるように、取引した際のお金の動きを1つの勘定項目のみを用いて記録する方法です。

単式簿記の例として、家計簿などがあります。(勘定項目は、家計残高の増減のみ)

  • 日用品を3,000円分購入した ➡支出:日用品代3,000円
  • 売上金が30万円振り込まれた ➡収入:売上金30万円
複式簿記とは?

複式簿記とは『複式』とあるように、取引した際のお金の動きを複数の勘定項目を用いて記録する方法です。

例えばこんな感じです。(勘定項目は貸方・借方)

  • 日用品を3,000円分購入した ➡日用品3,000円/現金3,000円
  • 売上金が30万円振り込まれた ➡現金30万円/売上高30万円

複式簿記は”人類最高の発明の1つ”である

『複式簿記は”人類最高の発明の1つ”とも言われています。

複式簿記の財務諸表に『貸借対照表』と『損益計算書』があります。この2つを見ると個人事業主~大企業まで、会社の財政状況と経営成績がひと目でわかります。

複式簿記の最大のメリットであり意味はここにあります。この2種類の財務諸表を見るだけで、会社の規模に関わらず、会社の状況や全体像が明らかになります。

複式簿記は、企業経営において欠かすことができない『人類最高の発明の1つ』だと言えるでしょう。

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帳簿を提出できないと『死刑』になる?

裁判所に帳簿を提出できないと死刑になる』時代が世界にはあったことを、聞いたことがありますか?

17世紀のフランスの話です。『17世紀の危機』とも呼ばれるこの時代、世界のあらゆる地域で社会不安や混乱が起こっていました。そしてフランスも大不況化にあり、企業の倒産が頻発しました。これを見かねた当時の国王ルイ14世は、倒産防止のための政策立案を求めます。

そこで1673年『フランス商事王令』が制定されました。(大部分サヴァリの意見が反映しているため「サヴァリ法典」とも呼ばれています)。世界で初めて「国が、商人や企業に対して”記帳や決算書の作成”を義務づけたのです。

『会社倒産時、裁判所に帳簿を提出できなかった者は死刑に処す』

という厳しい法律です。つまり「死にたくなければ帳簿をつけろ」ということです。実際に死刑が執行された者もいたそうです。

✔ 帳簿や決算書(つまり簿記)はそれほど大事

✔ 倒産を防ぐには、正しい記帳と決算書作成(つまり簿記)が不可欠

この法律はヨーロッパ各国の商法に大きな影響を与え、欧州で複式簿記が制度化されるきっかけとなりました。

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経理をちゃんとしないと会社は潰れます

現代では、記帳や決算書をちゃんと作成しなくても死刑になることはありませんが、日本の会社法によって『帳簿を作成する』ことが定められています。

株式会社は、法務省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。

株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。

引用『会社法 第四百三十二条』

会社経営において”帳簿をつけることがいかに大切であるか”はもう、全世界共通の認識ということですね。

そしてこの複式簿記が、先進国と発展途上国を分ける原因となったのではないか、と仮説を唱えている学者もいます。複式簿記が発明されたヨーロッパや、早く伝わったアメリカ、アジアの他の国と比べて早く普及した日本は、先進国となることができたのではないか?

複式簿記が普及したからこそ、商売・企業が発展し、国の発展へと繋がったという仮説です。

日本で複式簿記が普及したきっかけを作ったのは、1万円札で有名な『福沢諭吉』です。

1873年に「帳合之法」という書籍で複式簿記を日本に紹介しました。(アメリカの簿記の教科書を翻訳した書籍です)

その2年後、福沢諭吉は商法講習所を開き『複式簿記』を教えました。(商法講習所は、現在の一橋大学です)

見方を変えると、簿記をちゃんとしない人は破産するリスク大です。だらしない記帳は、破産者の特徴です。経理に興味のない経営者は危険です。

井ノ上陽一さんも同じようなことを語った書籍を出されていますね。

会社を存続し、発展させるために『複式簿記』は欠かせません。歴史と会社法が物語っています。

最後に

簿記は地味でめんどくさい作業・経理は目立たないし楽しくない。と思っている方、この記事を読んで少しでも”複式簿記の偉大さ”を知るきっかけになれば嬉しいです。

とはいえ、領収書をペタペタ貼ったり、ただただ同じような仕訳を打ち込んだり…、簿記の勉強をしていて最後に貸借が合わずイライラしたり…、しますよね。肩凝りますよね。

そんな時は思い出してください。

簿記は命より大切なんだ

と。(↑とまでは言ってない。笑)

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