税理士試験は超難関資格です。
会社を辞め税理士業界に転職、何年も勉強に専念してきたものの受かる兆しが見えない。もう心が折れてしまった。諦めたい。と思う人は多く存在します。
資格取得までモチベーション高く保ち続けられるほど、短い道のりではありません。
ゴールの決まっていないマラソン
出口の見えないトンネル
です。
実際に諦めるのかどうかは一旦横においておいて、もしももしも諦めたらどうなるのかイメージしてみましょう。
「終わりは始まり」です。
諦めることによって始まるなにかがあります!
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目次
税理士試験を諦める人が多い理由
税理士試験を諦める人はたくさんいます。ら税理士試験は、超難関資格だからです。
理由① 合格率が低い(試験合格率は20%弱)
税理士試験の合格率は20%弱です。
これは「5人に1人が税理士になれた」という意味ではありません。
「5人に1人がなんらかの試験科目に合格した」という意味です。
参考までに令和2年度の各試験科目の合格率はこちらです。
仮に5科目とも試験で合格(官報合格)するためには、この「5人に1人の合格」を5回勝ち取らなければいけません。
理由② 勉強期間が長い(合格者の平均期間は9年)
合格者の平均期間は約9年と言われています。専業か兼業か、官報合格か院免除かなど状況によって様々ですし、あくまで合格した人の平均勉強期間です。
- 平均の9年を上回る期間、今も勉強を続けている人
- 結果的に諦めてしまった人
のデータは含まれていません。
平日の仕事終わりや朝勉・土日…。周りの皆が人生を謳歌している間、勉強を続けてきたわけです。
理由③ モチベーションが続かない
人はまず、3ヶ月くらいで一度壁にぶつかります。
それを乗り越えたとしても、大学受験を控えた高校3年生のように「1年必死になる!」、落ちたとしても「あと1年浪人して頑張る!」のような1年単位で乗り切るレベルではありません。
1年で1科目ずつ合格できたとしても5年です。何年も何年もモチベーションを保ち続けることは非常に難しいです。
ましてや社会人になって周りが充実した日々を送っていたり、結婚して子供が産まれたりと私生活を充実させているなか、自分だけ時間が止まったように机に向かう日々は過酷です。
理由④ 仕事・私生活と両立できない
勉強するために誰もが必ず必要なものは、勉強時間です。しかし何年も何年も、勉強だけに専念し続けることはできません。仕事をしながら働いたり、家族と過ごす時間も必要です。
勉強時間を確保するためには、なにかの時間を犠牲にしなければなりません。
そんな生活を何年も続けることに、心が折れてしまいます。
>>税理士試験勉強中の人と結婚した嫁のぼやき【結婚・出産・育児】
理由⑤ 金銭面(お金がかかる・仕事に専念できない・年収が低い)
試験勉強中はお金がかかります。
予備校代・参考書代はもちろんですが、その間は本来仕事に当てられたはずの時間を勉強に費やしていることになりますので、勉強していなければ得られたはずの収入が得られません。
また、税理士資格がなければ年収も低いです。
未経験者の場合:年収300万~350万
実務経験3~5年・科目合格者の場合:年収400万~
税理士の場合:年収500万~
予備校代や参考書代を支払いながら家族を養っている場合は特に、勉強を続けることが非常に負担になるでしょう。
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その後の転職先は?
税理士試験を諦めることによって一番心配なのは、その後のキャリアではありませんか?
実は勉強してきた知識や内容、勉強期間中に税理士事務所で働いた実務経験は、今後のキャリアに有効に働きます。
税理士試験を諦めても、人生は終わりません。
そこから新たなキャリアが始まります。
会計(税理士)事務所・税理士法人で働く
引き続き会計事務所(税理士事務所)・税理士法人で働くパターンです。
会計事務所は、なにも有資格者だけを求めているわけではありません。科目合格者や実務経験があれば『税理士補助』という形で必要とされます。
採用時の年収はそれほど高くありませんが、実際に使える人材だとわかればそれなりに給料は上がっていくでしょう。
実際、会計事務所には色んな人が働いています。
- 税理士資格保有者
- 科目合格者ではあるが試験勉強を辞めた人
- 科目合格者であり試験勉強中
- 科目合格なく試験勉強を辞めた人
- 科目合格なく試験勉強中
- 未経験者で試験勉強中
など。
税理士試験を諦めたからといって税理士事務所を退社しなくてはいけないわけではありません。
しばらく試験勉強を中断している人もたくさんいますし、もう試験勉強をするのは辞めたけど働き続けている人はたくさんいます。
「ここまで頑張ってきたのに簡単には諦められない」という場合は、引き続き会計事務所で働きつつ、とりあえず試験勉強をお休みするのもアリですね。
一般企業の経理
税理士試験をきっぱり諦めた人が選ぶ、現実的な道です。
どこの企業にも「経理部」は存在しており、経験者や知識のある人を求めている企業がほとんどです。
「簿記」や「財務諸表論」の科目合格者はとても重宝されますし、実務経験や勉強していた知識はかなり必要とされます。
金融機関(証券会社や保険会社)でも、税務の知識と実務経験を持ち合わせた人材はニーズが高いです。
会計事務所よりも高い年収で転職できる可能性もあります。
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コンサル会社で働く
コンサルティング会社で働く方法です。
M&AやIPO、事業承継などの業務をおこなっているコンサルティング会社では、税務の知識を持ち合わせた人材を必要としている会社が多くあります。
必ずしも税理士資格保有者でないとおこなえない業務ばかりではないため、資格の有無に関わらず「知識と経験」をもとに採用を求めている会社もあります。
資格の予備校の講師
資格の専門学校の講師は、科目合格者を積極的に採用しています。
例えば、「簿記論」の科目合格者が「簿記の講師」を行う。
といったイメージです。
最後に
税理士資格は「取れるか取れないか」の2択ですが、仮に「取れない」結末であったとしても、そこから始まるキャリアもあります。
そこから始まる人生もあります。
「結婚することの最大のメリットは、結婚しなきゃという呪縛から解放されること」と聞いたことがあります。
税理士試験を諦めることのメリットは『税理士試験から解放されること』なのかもしれません。
税理士試験によって人生が侵されているような気がして卑屈になっている人、大切ななにかを失うんじゃないかと不安な人、諦めても人生は終わりません。
「税理士試験を諦める人はたくさんいる」「諦めたとしてもそこから始まるキャリアの選択肢はたくさんある」ということを忘れずにいてください。
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