会計事務所（税理士事務所）って、新人教育しない事務所が多くないですか？
新人にも若手にも仕事をぶん投げて放置、ちゃんとした引継ぎももちろんナシ。みたいな事務所多くないですか？
なぜなのでしょう？理由を分析していきたいと思います。
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目次
１人１人に合わせていられない
会計事務所（税理士事務所）に入社してくる人は、様々です。
年齢も、経験も、入社時期もバラバラです。
新卒で入ってくる22歳もいれば、科目合格者の20代もいれば、他業界から飛び込んでくる30代もいれば、他の事務所で経験値のある40代もいれば…といった感じです。
転職だと採用時期もバラバラなので、９月に新人が入ってきたと思いきや10月・11月にも入ってきた。なんてことももちろんあります。
正直、時期も経験値も違う1人1人に合わせて教育するなんて、いちいちやっていられません。
「わかならいことがあれば聞いてね」というスタンスにするだけで精一杯です。
入社から数年はコストだけがかかる
税理士という仕事は、非常に専門性が高い仕事です。
一人前に仕事がこなせるようになるには３～５年必要です。一般企業よりもはるかに、幅広く奥深い知識・経験が必要です。
例えば大手一般企業だと、「飛び込み営業」などで入社間もなく売上を上げられる場合がありますが、税理士業界は知識もなく顧客のところへ行くことなんてできません。
コツコツ経験と知識を積み上げていくしか方法がありません。
つまり、入社から数年はコスト(給与)だけがかかる存在なのです。
そのため、「初めは最低限の賃金で頑張ってくれ！」となってしまいます。
忙しくて構ってられない
一般企業でもそうですが、単純に自分達の業務にいっぱいいっぱいで構っている時間がない。という場合もあります。
手取り足取り教えようとするとどれだけ時間があっても足りないし「自分で調べてやってくれ！」となってしまっているパターンです。
大手企業のように教育担当部署が存在しない
（大手税理士法人となると話は別ですが）税理士事務所は、10名未満の少人数の事務所や、30人くらいの中堅税理士事務所など、それほど多くない人数で成り立っている場合がほとんどです。
そのため「教育担当部署」や「教育担当者」などは存在しません。
チューター制度やブラザーシスター制度くらいはあったとしても、教えてくれる先輩社員自身も、顧問先を持っていてバリバリ業務をこなしている人達です。
教えることに特化しているわけではないし、そもそも忙しい。
どうせ辞めるんでしょう？と思っている
税理士業界は、非常に退職者が多い業界です。
転職が当たり前の業界なので転職する人ももちろん、独立開業のために退職する人もいます。
資格保有者であればもちろん、科目合格者でも即戦力になり得る経験があれば、とても転職しやすいです。
「相続に特化」「M&Aにチカラを入れている」など、何かに特化した事務所でなければ、どこの事務所でもやることは基本的には同じです。
年収も、転職をきっかけに上がることが多いです。
「せっかく育てても、一人前になったら辞めるんでしょう？」と思ってしまうのも無理はありません。
さらには、独立して顧客を持って行かれるリスクもある
独立開業のために退職する場合は、なんなら顧客を持って行かれるリスクもあります。
せっかく育てた社員が、退職するだけでなく顧客を持って行ってしまう。
- 顧客を持って行く場合は退職金を支払わない
- 顧問料１年分で買い取ってもらう
など規定を設けていて、入社時にサインさせている事務所が多いと思います。
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【結果】こうなる。
などなど上記の状況から、結果的に「新人教育はしない。基本的に放置」というサイクルが産まれます。
そしてそれは、待遇にも反映します。
未経験者：最低限の給与で、最低限の仕事を自分で調べてやってもらう
経験者：ほどほどの給与で、即戦力となって働いてもらう
税理士事務所が高待遇でない理由は、そういうことです。
「税理士事務所」から「大手企業の経理」に転職したら、年収が倍になった。
なんて話もあります。
そして優秀な税理士は、独立した方が稼げるので独立します。
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独立開業を目指している方はもちろん、資格取得のため勉強中の方…、税理士業界で働くすべての方におすすめです。（特に現在の税理士業界に違和感を持っている方…ぜひ読んでください）
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