士業全般

事務所拡大?ひとりを貫く?|ひとり税理士でキャパオーバーする時どうするか

以前、「営業が苦手でも大丈夫!WEB集客のススメ《開業税理士の新規顧客開拓》」という記事を書きましたが、税理士業は顧問契約を結ぶ資産型の仕組みです。

それなりの数の顧問契約を結ぶと、新規の問い合わせが来てもキャパオーバーする時がやってきます。開業税理士として軌道に乗り出す頃、今後の人生や事務所の展望について悩むトキがくるのです。

事務所拡大を目指すのか?

ひとり税理士を貫くのか?

そんな時のためにぜひ読んでみてください。

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税理士業は顧問契約を結ぶ資産型の仕組み

改めて、税理士業で稼ぐという仕組みについて考えてみます。

例えばお客さんがいつどれだけ来るかわからないスーパーや小売業・飲食店などの場合は、常に新規集客が必要ですしリピーターになってもらうための施策も必要です。

例えば保険を販売する募集人や、同じ士業でも単発相談が多い場合(司法書士の登記業務や、弁護士の離婚やトラブル相談など)は、常に新しいクライアントを探し続けなければいけません。

これらの仕事は、『お金を貰って商品やサービスを提供する。』ということをたくさんの人に対して行います。常に新規集客が必要です。

一方税理士業は、基本的には顧問契約を結び積み上げていく資産型の仕事です(スポットのみの案件や単発相談もありますが)。月額を貰って会員を集めるサブスクや習い事、携帯電話やネットの契約などと似ています。

それらサブスクや電話・ネット契約は、プランごとに既存の同じサービスを提供します。お客さんごとに提案したり内容や費やす時間が違ったりすることはありません。

顧客が増えても、顧客ごとにゼロからサービスを作り出すことはありません。

しかし税理士業は、お客さんごとに内容が異なります。申告書類が数字がすべて同じであることなんて絶対にありえません。前年データ等から効率化を図ることはできても、別のお客さんからコピーすることはできません。

顧客が増えると、確実に費やす時間と作業が増えます。

さらに税理士業は、一度顧問契約すると長い付き合いになるケースが多いです。

1対1の人間同士の契約なので、税理士を変更することは色々な気力と手間が必要です。月額のかかるアプリが不要になったからと解約したり、安いプランの携帯キャリアがあるから乗り換えたりと、自分の意志だけで一方的に関係を切りにくい契約です。

今までお世話になったという義理もあったり、新しい税理士に乗り換えることが今までの税理士に失礼に値するのではないかと深読みしたり、今までの資料やデータを新しい税理士にまとめて差し出すことも手間ですし、慣れているやり方が変わることもリスクです。

手間とリスクを負ってまで税理士を変更したい理由に至らなければ、お客さん自ら顧問税理士を変更したいと考えることはあまりありません。

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開業したての頃は”新規集客の種まき”が大切

独立開業したての頃は、新規集客が大切です。新規顧客獲得にチカラを入れる開業税理士がほとんどでしょう。

創業のタイミングで税理士を探したり、初めて税理士を探したりするお客さんは縁とタイミングが合えば顧問契約に結び付く可能性が高いです。

しかし、現在他の税理士と顧問契約を結んでいるお客さんが税理士を変更するというケースは、お客さんはすぐに行動に移すわけではありません。決算のタイミングを考えたり、顧問税理士に変更を申し出るタイミングを見計らったりします。

色々な方法で種まきしておいたことが、時間をかけて花開く。といったイメージです。

旦那の開業1年目の売上をまとめています。良ければご覧ください。↓

紹介の連鎖

しっかり仕事をしている税理士であれば、新規顧客獲得は紹介の連鎖です。

顧問契約を結んでいて満足しているお客さんは、知り合いを紹介してくれたりします。お客さんを紹介したことがありその対応に対して満足している人(銀行・士業・保険募集人など)は、今後もお客さんを紹介してくれます。

ちゃんと仕事をしていれば、紹介の連鎖で『永遠に顧問先が増え続ける』ということです。

顧問先の数には限界がある

しかし、ある程度顧問契約が確立してくると、次の段階の悩みになります。

ひとり税理士の場合、顧問契約数には限界がある』ということです。

時間が無限にあるのであればいくらでも顧問契約を結べばよいのですが、そういうわけにもいきません。これ以上新規の顧問契約を結ぶとパンクしてしまう!という状況に陥ります。

「現在、新規の顧問契約をお断りしています」

と、HPに書かれている税理士事務所もありますよね。

そのため、ひとり税理士はITに強くならざるを得ないのです。

IT化することによって作業の仕事を減らし、自分にしかできない仕事にチカラを入れられる状況を作り出さなければならないのです。

税理士の仕事はAIに奪われる」

なんて言われていますが、AIが奪ってくれるような仕事は、ぜひAIに奪ってもらいたいところです。そうして生まれた時間を、自分の頭を使ってしかできない仕事・パフォーマンスの良い仕事に費やすことができます。

ひとり税理士の顧問先の数には限界があるので、せっかくWEBの集客にチカラを入れたところで「いま新規の問い合わせが来ても正直困る、これ以上はさばけない。」という状況に陥りがちです。

そこで新たな問題にぶつかるのです。

事務所拡大を目指すのか?

ひとり税理士を貫くのか?

事務所拡大を目指すのか?ひとり税理士を貫くのか?

事務所拡大を目指すのか、ひとり税理士を貫くのか?

これには双方に夢と課題があります。向き不向きもありますし自分がどうなりたいか、どんな人生を送りたいか、自分と向き合う必要があります。

事務所拡大を目指す

開業税理士としてわかりやすい成長は『事務所拡大』ですよね。事務所が大きくなればなるほど「でかくなったな~」と感じることができます。

新規顧客をどんどん集め、それに合わせて従業員を雇って…。徐々に自分は従業員を管理する立場になり表には出なくなり…

みたいな、よくある税理士法人の形です。

人を雇うということは、新たなリスクと責任が生じます。

特に税理士業界は、待遇をよくしないと優秀な人は集まらないけれど優秀な人は独立していってしまうし、専門性が高いので新人を育てるのは大変だし…。

しかし、人を雇って事務所を拡大するということには夢もあります。

誰かと働くということは日々の刺激にもなりますし、「〇〇人の従業員を雇っている税理士法人の所長になる」ことも立派です。「自分が現場に出なくても事務所経営が回る」ようになれば、自分はセミナー活動に注力したり有名になることを目指したりと、違う世界の住人にもなれます。

ひとり税理士を貫く

一方、かつては『狭い事務所や自宅で目立たず活動している』イメージがあった「ひとり税理士」ですが、こちらはどうなのでしょうか?

人を雇わない分、人を雇うリスクと責任がありません。その反面、自分が働けなくなった時のリスクが高いままになります。

そして自分の好きな仕事を選び、時間を使うことができます。定時を決める必要もありませんし誰にも言わず休暇を取っても良いのです。でも、誰とも話さない孤独な日もたくさんあります。

本業の税理士業だけでなく、保険の紹介手数料で稼いだりブログやYouTubeで稼いだり、セミナー講師や書籍を出したり…。活動の幅をどんどん広げていくこともできます。

まとめ

開業税理士として前だけを見てがむしゃらに仕事していると、一体どこを目指しているのか?迷子になるときがくるでしょう。

  • 仕事はあるけど家族と過ごす時間がない
  • そういえば今日、事務所から一歩も外に出てない誰とも話してない
  • 時間がかかる入力作業をパートさんに任せたい
  • 誰か手伝ってくれ!

忙しくなる予感がしてくる頃、今後どうなりたいのか考え直してみましょう。

『過ぎたるは猶及ばざるが如し』

【読み】すぎたるはなお およばざるがごとし

【意味】何事もほどほどが肝心で、やり過ぎることはやり足りないことと同じように良いこととは言えない。良いと言われることでも、やり過ぎは害になるということ。

ひとり税理士であっても事務所拡大を目指すとしても『過ぎたるは猶及ばざるが如し』です。

趣味に費やす時間やぼーっとテレビを見る時間、家族と過ごす時間。仕事だけでなくバランスが大切かもしれませんね。

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