この記事では、経理部や税理士事務所で働くにおいて、コミュ力が必要かどうか?コミュ障でも大丈夫かどうかについて考えていきたいと思います。
私は新卒で証券会社の営業をしましたが、過酷な飛び込み営業のため辞めて行く先輩や同期をたくさん見てきました。その中で数名、こんな考えの人がいました。
営業職が嫌だ。人と話したくない。
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飛び込み新規営業。しかも富裕層向けの金融商品。どこの誰と取引しても金融商品なんて同じです。なんならネットの方が安いです。
証券営業は『商品ではなく人間力勝負の世界』。コミュ力・営業力がすべてです。どんな提案したって市場は勝手に動くので提案力なんて無意味そのものです。
そんな営業を経験すると「自分は人とコミュニケーション取る仕事は向いてない。もうやりたくない」なんて思う人がたくさんいるのは想像できますよね。
その人たちが証券会社を退職後どうなったか?それはすみません。知りません。
そんなこんなで「コミュニケーション能力が必要なさそう、机に向かって数字と向き合う仕事。」みたいなイメージがある税理士業界や経理部ですが、実際どうなのでしょうか?
コミュ障でも務まるのでしょうか?
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目次
コミュ力・コミュ障の定義
はじめに、コミュ力・コミュ障とはどんな意味なのか確認していきたいと思います。
コミュ力とは?
Wikipediaによると、コミュ力とは『コミュニケーション能力』の略で「他者と意思疎通を上手に図る能力」を意味します。
コミュニケーションはラテン語でcommunicatioに由来して「分かち合うこと」を意味しており、コミュニケーション能力は以下のように定義づけれられています。(Wikipediaより抜粋)
- 言語による意思疎通能力
- 感情を理解しあい、感情面に気を配って信頼関係を築いてゆく能力
- 非言語的な要素(相手の表情、眼の動き、沈黙、場の空気など)で、相手の気持ちを推察する能力
- 相手の気持ちを尊重して、相手に不快感を与えないタイミングや表現で、自分の感情や意思を相手に伝える能力
- 意思疎通、協調性、自己表現能力
- ソーシャルスキル。暗黙知。
- 上手にコミュニケーションを行うための体系づけられた知識、技術(コミュニケーションスキル)
- 合意(コンセンサス)形成能力
- 自己の考えを論理的に明確に、相手に表現する能力
- 会話のキャッチボールを上手く行える能力
ちょ、ちょっとこれ1つずつ読んだら、コミュニケーション能力ってめちゃくちゃ深くて高度ですね(笑)
論理的思考力や知識まで必要とは…。今まで「あの人コミュ力高い!」とか気軽に言ってましたが、これから気軽に言えなくなりそうです。(笑)
コミュ障とは?
では続いてコミュ障についてです。こちらは『コミュニケーション障害』の略で、Wikipediaによると「他人に自分の意志を伝えたり、相手の意志を理解することが困難となる障害のこと」を意味します。
「コミュ力」のように、Wikipwdia上で「コミュ障」の定義を細かく書かれてはいませんでしたが、普通に「コミュ力」の反対語でしょう。
ちなみに『日本コミュニケーション障害学会』という、コミュニケーション障害について研究する学会が存在しているそうです。
『障害』という言葉の重みをなんとなく感じてしまい、「あの人絶対コミュ障やわ~」とも、軽口で言いにくくなってしまいそうですね。
一般的なイメージは?
せっかく定義を調べましたがちょっと定義が重すぎるので、一般的な「コミュ力」「コミュ障」のイメージで進めたいと思います。
コミュ力
- 人と会話するチカラ
- 人との距離を縮めるチカラ
コミュ障
- 人見知り
- 口下手
- 会話が通じない
- KY(空気が読めない)
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経理にコミュ力は必要なのか?
経理の仕事は、「日々の売上や仕入れ管理、税金・給与の計算、経費精算や伝票管理、決算書作成など」があります。会社経営において最も大切な『お金の管理』をする部署です。
『管理する』と聞くと、1日中数字や伝票だけを見て机やPCに向かって黙々と仕事をおこなうような想像ができます。実際ほとんどがその時間です。
しかし「誰とも話さない。コミュニケーション取らない」なんてことは絶対にありえません。
社内の人間に確認したり、取引先の人に確認したり、人と電話やメールで連絡を取ることは1日に何度もあります。また、経営陣に対して「お金」の改善点を考えて意見したり、税理士事務所の担当者と話すこともあります。
しかしコミュ力が重要かというと、営業職や営業事務・コールセンターなどほど重要ではないでしょう。別に、言葉巧みに何かを売る必要もありませんし、飲みにケーションしたり相手に気に入られようと笑顔で話を合わせる必要もありません。
仕事に必要な会話を、必要なレベルでやり取りできれば良いのです。もちろんコミュ力が高いに越したことはありませんが、それよりも経理の経験やスキル・正確さやマジメさの方が重要でしょう。
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税理士業にコミュ力は必要なのか?
では税理士業ではどうでしょうか?
税理士業といっても実際にお客さんを担当し話をする仕事と、税理士事務所で入力中心の事務作業をするスタッフなのかで違ってきます。
実際にお客さんを担当する仕事は、コミュ障だとマイナスポイント
実際にお客さんを担当する場合は、コミュ障であることはマイナスポイントです。
大事なお金を任せる担当者が喋りにくい人だと、お客さんにとったら正直ハズレです。とにかく事務的に作業だけ任せたいというお客さんであればよいですが、雑談の中からニーズを聞き出したり、それに対して提案をおこなったり、コミュニケーション(会話)から生まれる仕事はたくさんあります。
営業職のように何かを売って数字を出すことが目的ではないので、「口がうまい」必要まではありませんが、最低限お客さんの気持ちを理解し、うまく伝えるチカラは必要でしょう。
入力作業中心の事務スタッフは、コミュ障でも良いでしょう
一方、入力作業中心の内勤の事務スタッフの場合は、はっきりいってコミュ力はいらないでしょう。
むしろ「コミュニケーション取りたくない、黙々と入力作業をやっていたい」という人が多いかもしれません。お客さんから電話を受けたり、税理士から仕事を受ける際のやり取りは必要なので、全く会話がないというわけではありませんが、仕事を覚えてしまえば、最低限のコミュニケーションで済むでしょう。
ただし専門性が高い仕事なので、初めはわからないことが多く教えてもらわなければいけないし、質問することも多いでしょう。慣れてきてもイレギュラーなことや初めての経験があれば、お客さんや税理士に確認をおこなったりする必要があります。
コミュ障でも会話が成り立てば務まりますが、コミュ力の高い人がコミュ力を発揮できる仕事ではないでしょう。
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まとめ
「経理・税理士・税理士事務所スタッフ」。これら3つの職種を、コミュ力が必要な順に並べます。
税理士 > 経理 > 税理士事務所スタッフ
そりゃそーだですが、コミュ力が必要な順に待遇も良く仕事内容のレベルも高いです。
特に税理士に関しては、税理士法人に所属し新規顧客開拓の必要がなければまだマシですが、開業税理士として生きていく場合は、コミュ力は絶対に必要です。
「コミュ力で新規顧客開拓をする」みたいな、THE 営業!をするわけではありませんが、お客さんと信頼関係を築きニーズに応え続けていくためには、コミュ力は必須でしょう。
「人と喋りたくないから経理」「ずっとPCに向かって作業してたいから税理士事務所スタッフ」という理由は、あながち間違っていないのでありですし、実際そういう人が長く働ける職場でもあります。
仕事を覚えて、コミュ力が低くても実力で勝負できる職員になれると良いですね!
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