資格・試験のこと

大学院免除をオススメする理由|実際に通った体験をもとにメリット・デメリットを考える

私の旦那は、30代開業税理士です。

結婚当初、試験勉強中

大学院に通う(2科目免除)&試験勉強

税理士資格を取得→勤務税理士として働く

現在独立開業→開業税理士として働く 

2科目免除を目的に大学院に通うことを決意しましたが、終わってから振り返ってみると、他にも得たものがたくさんあるようです。税理士資格取得を目指している人には『大学院に通って2科目免除を狙う』ことをオススメします。

今回は、大学院に通うメリット・デメリットをまとめていきたいと思います。

税理士資格を取得するまでの8年間については、別ブログにまとめていますので、良ければご覧ください。↓

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大学院免除のメリット

大学院に通うことは「2科目免除」以外にもたくさんのメリットがあります。

どのような姿勢で取り組むかによって、どれだけ得られるかは人それぞれですが、せっかくお金と時間をかけて通うのですから、できるだけ多くのことを得たいですよね。

大学院は『法律家』を育てる場所です。

勉強では得られない、『法律(条文)』に基づいた考え方や考えるチカラが身に付きます。

2科目免除になる

大学院に通う最大のメリットであり目的は『2科目免除』になることです。

2科目免除のために必要なこと

単位取得:講義を受け単位を取得します。1年目にほとんどの単位を取得し終える人が多いため、1年目は週に4~5回、仕事後に大学院に通います。

卒業論文を国税庁に提出し合格する2年目は卒業論文提出に向けて、1年間を費やします。国税庁に提出し認められると『2科目免除』となります。

『単位取得と、論文提出&合格』することが、『2科目免除』の条件です。

通常は2年で通い終える大学院ですが、3年目・4年目に突入する人もいれば、途中で脱落する人もいます。ごく稀に、卒業できたものの論文が認められなかった、というケースもあります。

大学院に通えば、楽して『2科目免除』を得れる。

というわけではないので、覚悟して挑みましょう。

税法以外のこと(会社法・民法・商法など)も学べる

税理士資格取得に必要な試験科目は以下の通りです。

試験は、会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)の2科目と税法に属する科目(所得税法法人税法相続税法消費税法又は酒税法国税徴収法住民税又は事業税固定資産税)のうち受験者の選択する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません。)について行われます。

引用元:国税庁ホームページ

試験勉強では範囲にないためあまり勉強する機会のない『会社法・民法・商法』なども、大学院で学ぶことができます。

『会社法・民法・商法など』は、実務でも必要であり、役に立つ知識です。

どこかのタイミングで必ず勉強することになります。

法的センスが鍛えられる

試験勉強は基本的に『暗記』と『Q(問題)に対する、A(解答)』が試験になります。

大学院では、そもそも正解がないことに対して問題点(着眼点)を見つけることから考えることを学びます。

『暗記』ではなく、『考えるチカラ』がつきます。

『考える』際には、『条文』に基づいて判断をすすめていくため、説明にも説得力があります。

提案業務・コンサル業務をするうえでは、このチカラは非常に武器になります。

プレゼン能力がつく

大学院は、一方的に講義を聞く授業ではなく参加型授業です。

『生徒達が自分で調べた内容を順番にプレゼンし、皆でそれを共有する』というスタイルです。

身に着くプレゼン力

資料作成のチカラプレゼン資料を作るチカラが着きます。「資料を見ただけでポイントが理解できるが、文字ばかりで見にくい資料ではあまり意味がない。」など、発表する立場と聞く立場両方になって、能力が養えます。

発表するチカラ:わかりやすく、言葉で伝えるチカラが付きます。

時間感覚時間内に発表するチカラが付きます。概要や問題点などをうまくまとめるチカラが付きます。

「プレゼン力」は、対クライアントにももちろん、「セミナー講師」など活動の場を広げる際に、非常に役に立ちます。

大学院免除のデメリット

続いてデメリットについて考えます。

お金がかかる(2年で100万~200万超)

一番のデメリット、金銭面です。

学費は大学院によって様々ですが、2年間で安くて100万ちょっと、高くて200万を超えるくらいの学費です。

万が一留年し3年目も通うことになれば、更に学費は膨らみます。

時間

時間に関しては「試験勉強組」も変わりません。

むしろ大学院に通った方がトータルの時間は短くすむ可能性が高いです。

大学院1年目は土曜日含め週4~5回大学院に通いますので、授業の回数自体は試験勉強予備校よりも多いかもしれません。

細かい規定は、試験勉強組の方が知識がある

大学院では、細かい規定や暗記が必要なことなどは、あまり勉強しません。

そういったことは、試験勉強組の方が知識があるといえるでしょう。

「転職時や働くうえで不利かどうか」問題

割と気にする受験生が多いのですが、大学院免除かどうかを気にするのは小・中規模の税理士事務所ぐらいです。

大手事務所は『税理士かどうか・仕事ができるかどうか』を重視します。

>>税理士試験の官報合格・認定合格とは?待遇に違いがあるのか?

独立開業してしまえば、クライアントはそんなこと気にしません。たまに興味本位で聞いてくるクライアントもいますが、適当に答えちゃいましょう(小声)。

『大学院免除が不利?』かどうかは、気にしなくて良いでしょう!

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いつのタイミングで大学院に通うのが良い?

一番良いのは、『ある程度の実務経験をしてから、かつ試験で3科目合格してから』です。

やはり実務と勉強をしてから大学院に通うと、それまでの知識に磨きがかかりますし、資格取得までのラストスパートということで得られるものも倍増します。

しかし時間やお金・家族の都合など、数年後にはどういう状況になっているかわからないので、通えるときに通ってしまうのも1つです。

場合によっては、試験勉強や大学院に通う時間を確保できる事務所に転職する必要があるかもしれません。

大学院に通っているのはどんな人?

様々な年代・境遇の人が通っています。

  • 20代前半で大学からそのまま大学院に通っている人
  • 働きながら税理士資格を目指している人
  • 専業で昼間は予備校、夜は大学院に通っている人
  • 定年後に税理士を目指している人

生徒が教授より年上であるケースも珍しくありません。幅広い年齢、境遇の人とつながりがもてることも、大学院に通う楽しみの1つです。

また独立開業してからも、大学院での人脈は仕事に活かせるでしょう。

旦那の開業1年目の売上をまとめています。良ければご覧ください。↓

最後に

大学院免除ルート・試験合格ルート・会計士ルートでも、税理士業界で生きていくならば、行きつく場所は同じです。実務に必要な勉強は、どこかのタイミングで必ずします。

税理士資格を得ることはゴールでもありスタートです。

税理士資格を得るというスタートラインに立つために、大学院免除は近道であると言えるでしょう。

《おまけ》おすすめ書籍

私の旦那が激しく感銘を受けた”井ノ上陽一さん”の書籍です。(今やすっかり”井ノ上チルドレン”です)

独立開業を目指している方はもちろん、資格取得のため勉強中の方…、税理士業界で働くすべての方におすすめです。(特に現在の税理士業界に違和感を持っている方…ぜひ読んでください)

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